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デパートやセレクトショップ、オンラインストアなど、
服の売り場ではいろいろな呼び名のファッションアイテムを見かけます。
「どんな意味なんだろう?」と思っているその用語、解説します。
アウター
昨今、チェスターコートという場合、一般的に
スーツのジャケットを膝丈ぐらいまで伸ばしたような形のアウターを指すことが多い。
シングルボタン、ウールのものが多い。
本来は、
「チェスターフィールドコート」と言い、
正装用の格調高いコートで、上襟をベルベットで仕立てるのが特徴だった。
1840年代に英国ファッションをリードした第6代チェスターフィールド伯爵の名前が由来と言われる。
モッズ"Mods"とは、1950-1960年代にイギリスで流行したサブカルチャーの総称。
トラッド(Traditional=Trad)ジャズに対し、
モダン(Modern=Mod)ジャズを好んで演奏したミュージシャンやファンをModsと
呼んだところから始まった呼称。
イギリスでは兵役が無くなり、若者たちが働けるようになり、
稼いだお金をカルチャーやファッションに使うようになっていた。
Modsたちは好んで三つボタンスーツを着て、
Vespaのスクーターに乗って出かけたのだが、
この上着として着ていたのは、スーツを守ってくれる米軍仕様のパーカーであるM-51。
1950-1953年の朝鮮戦争にて、朝鮮半島の寒い冬、体を動かしやすい上着として生まれたもの。
その特徴は、裾の後ろが「フィッシュテール」(2つに割れている)になっており、
裾につけられた紐で腿に巻きつけて寒さを防げるようになっていること。
欧米ではフィッシュテールパーカーと呼ばれることも多いが
日本ではモッズコートと呼ばれている。
いわゆる「革ジャン」(革製のジャンパー)の中でも、
オートバイに乗る際に転倒時の怪我防止や防寒性に考慮して作られた
モーターサイクルジャケットのスタイルを受け継いでいるもののこと。
ファスナーで前を閉じるが、
特に、ファスナーが左右非対称でつけられているものをバイカージャケットと呼ぶ場合もある。
Schott社が1928年にファスナーつきのモーターサイクルジャケットを
NY州ロングアイランドのハーレー・ダビッドソンのディーラー向けに
The Perfectoというブランド名で生産したのが始まり。
その後、1953年の映画「The Wild One」でマーロン・ブランドが着用して注目を浴びた他、
1970年代のパンク・ロックミュージシャンが愛用し、
ファッションアイテムとして定着していった。
アメリカ仕様のものをアメジャンまたはUSライダース、
英国(ロンドン)仕様のものをロンジャンまたはUKライダースと呼ぶこともある。
ボンバー(Bomber)=爆撃機のこと。
ボンバージャケットは、アメリカ空軍のパイロットの制服に由来してつけられた名前。
20世紀はじめの第1次世界大戦当時、飛行機のコックピットには覆いが無く全開だった。
寒さを防ぐ上着が必要だったため、1917年にパイロット用の制服が作られることになり、
アメリカ人レスリー・アービンが羊の革のフライングジャケットを最初に生産。
(その後、イギリス空軍でも採用され、アービンジャケットと呼ばれる毛皮と革を組み合わせたタイプのジャケットも誕生)
その後、1927年にA-1、1931年にA-2と呼ばれるタイプの革製フライトジャケットが作られ、
また、1950年代にはMA-1と呼ばれるナイロン製のフライトジャケットが作られ、
これらがボンバージャケットと呼ばれるようになる。
ステンカラーコート:
襟はシャツのように折り返してあり、
ラグランスリーブ(身頃と袖の生地の切り替えがネックから脇にかけて斜めに入っているもの)で
なで肩に見えるのが特徴。
「ステン」型の「カラー」(襟)のコート、の意のだが、
外国語に「ステン」に該当する言葉はなく、
日本での呼称。
バルマカン(Balmacaan)コート:
ラグランスリーブでゆったりとした形、飾りなどのないシンプルなシングルボタンのウールのコート。
ラグランスリーブである点が特徴で、襟についての定義・基準はそこまで強調されない。
バルマカンは英国スコットランドのインバネスに近い土地の名前。
雨がしみこむのを避けるため、極力縫い目を減らした形となっている。
現在、日本では、ステンカラーコートの正式名はバルマカンコートである、と説明されることもある。
海外ではラグランスリーブコートと呼ぶケースが多い。
着丈の短い上着のことで、フランス語のブラウス(Blouse)から派生した呼び名。
着丈が短ければ、ボンバージャケット、ジャンパーなどとの明確な区別は無いが、
デザイン性の高いアイテムにブルゾンと名付けるケースも多い。
フード付きのアウターウェアのこと。
Parka(パーカ)、Anorak(アノラック)ともに、
極寒地域に住む民族であるイヌイットが
アザラシやトナカイの皮で作っていたフード付きの外套が起源。
両者の区別はあいまいに使われることが多いが、
厳密には、アノラックはフロント部分が開いておらず、かぶって着るタイプのもの、
パーカはフロント部分で開け締めできる腰丈ぐらいのもの。
日本ではフード付きのスウェットシャツ(フーディー)を
特にパーカと呼ぶことが多い。
また、アノラックは
アウトドアやスポーツウェアのブランドで取り扱う
フード付きの防水素材のアウターに名付けられることが多い。
上着
テーラードジャケット:
「仕立てらた(tailored)ジャケット」の意であるが、
昨今テイラードジャケットと言うと、
既製品・ビスポーク(オーダーメイド)の区別はなく、
・パンツがセットになっていない
・肩パッドが入っていない
・スーツよりもフォーマル感が高くない生地を使用している
といった特徴のジャケットを指すことが多い。
スーツのジャケットとテイラードジャケットは本来同じで昨今カジュアル化したのがテイラードジャケット、という説明も見かけるが、
19世紀末の英国で着られるようになったスポーツコートの流れをくみ、
英語圏ではスポーツジャケットと呼ばれることも多い。
ブレザー:
上記のテーラードジャケットの特徴を備える上着をブレザーと呼ぶことも多く、明確な区別はない。
ブレザー「blazer」自体は、
オックスフォードやケンブリッジの端艇部でチームの共通の上着として着られていたのが始まり。
1852年のLady Margaret Boat Clubの試合の紹介にチームが赤色の「ブレザー」を着ているとの記述がある。
もともとは、
・パンツとは別のコントラストあるはっきりとした色合い
・ボタンも金属製などはっきりしたもの
・刺繍の飾りが胸ポケットにほどこされている
といった特徴のものを指した。
その後、米国のアイビーリーグの大学がブレザーを採用するなどして広まった。
Crop(短く刈る)したジャケット、
つまり、丈をウェストより上ぐらいまで大胆にカットしたジャケットのこと。
Cropは、穀物、収穫物という名詞の他、
収穫する、刈り入れる、という動詞で使われ、
写真の切り抜きをCropと呼んだりする。
ボタンやファスナーがなく、かぶって着る服。
セーターやスウェットシャツ/トレーナーなどを指す。
スウェットシャツ:
一般的に、頭からかぶって着用する丸首・長袖の服のこと。
表が平編み、内側がパイル織りの綿100%のものが多い。
今も続くスウェットやフーディーのブランド、
ラッセル・アスレチック社が1930年に作りはじめたもの。
創業者ベンジャミン・ラッセルの息子は
アラバマ大学のアメフトチームAlabama Crimson Tideのプレーヤーであり、
チクチクして痛いウール製のユニフォームに不満を持っていたため、
1926年父親に、綿でできたジャージー生地の新しいユニフォームを作ることを提案したことがきっかけ。
スウェットシャツの「スウェット」は、汗(Sweat)を表す単語であるが、
スポーツウェアとして汗を吸収するためこう呼ばれるようになったのか、
Sweater(セーター)からの流れでこう呼ばれるようになったのかは定かでない。
スウェットシャツという単語が初めて使われたのは1925年である、という情報もあるが、
実際どこでどのように使われ始めたのかは不明。
トレーナー:
スウェットシャツの日本での別称。
VAN /石津謙介が、
スポーツジムのトレーナーがスウェットシャツを着ていたことからつけた呼び名。
ジャージ:
日本では一般的にトレーニングウェアやスポーツウェア、体操着を指すことが多い。
もともとは、
「ジャージー」(Jersey)とは、メリヤス編みの綿の生地を指す。
この生地を使ったスウェットシャツは、運動用に使われることが多かったため、
「ジャージ」と言えば、素材に関係なくスポーツウェアを指すようになった。
「ジャージー」(Jersey)は、イギリス王室属領で、
イギリスとフランスの間にあるチャネル諸島の島。
中世、ウールで編んだ生地の取引で有名だった。
フーディー:
フード付きのスウェットシャツのこと。
1934年にChampionがアスリートや労働者の頭を保護できるようにと
フード付きのスウェットシャツを発売し始めたのが始まり。
フード付きのスウェットシャツは
日本では「パーカー(パーカ)」とも呼ばれている。
(※「パーカ」については、パーカ/アノラックの項を参照のこと)
トップス
襟がない丸首のこと。
船のクルー(Crew、乗組員)が着ていた服から
こう呼ばれるようになった。
首まわりが水平に肩にかけて横に長く大きく開いている衣類。
フランス海軍の1858年の制服
(ブレトンシャツ、日本ではバスクシャツ等と呼ばれる紺と白の横のボーダーのシャツ)
の首の形から「boat neck」「bateau neck」と呼ばれるようになった。
丸首で襟がなく、首まわりの中央の一番上から2~3個ボタンが縦に並んだシャツを
ヘンリーシャツ(Henley shirt)と呼ぶ。
19世紀のイギリスで、男性用の下着(undervest)として着られていたものが、
船を漕ぐ際のスポーツウェアとして着られるようになった。
ウィンブルドンやロイヤルアスコット、全英オープン(ゴルフ)と並ぶイベントで、
テムズ川沿いの町ヘンリー(Henley)で毎年夏に開催される
ロイヤルレガッタHenley Royal Regatta(1839~)にて選手たちが着ていたユニフォームが
この形だったため、Henley Shirtと呼ばれるようになった。
日本では、ヘンリーシャツではなく、
ヘンリーネック、ヘンリーネックシャツ、
とされることが多い。
袖は通常、身頃と肩の端のところで縫われているが、
首元から脇の下にかけて斜めに縫い付けられているのがラグランスリーブ。
初代ラグラン男爵(フィッツロイ・サマセット)の名前からつけられたもの。
ラグラン男爵は、1815年、
ワーテルローの戦い(再起をめざしたナポレオンとイギリス等の連合軍の戦い)に参加し、
右手を失った。
この右手を失ったラグラン男爵はその後も様々な戦いに参加したが、
通常のコートでは刀を振り回しにくいため、
腕をまわしやすいよう、この形のコートを作らせたと言われる。
その後、この袖の付け方は野球のユニフォームにも採用され、
ラグランスリーブシャツとして広まった。
三角の襟の先端がボタンでとめられたシャツのこと。
アメリカ最古の紳士服ブランドである
ブルックスブラザーズが作り始めたもの。
1896年、当時の社長がイギリスに布などを仕入れに行った際、
ポロの試合を見に行ったところ、
選手たちの襟元は、
馬に乗って走ると襟がパタパタとはためくのを防ぐために
ピンでとめられているのに気づく。
これにアイディアを得て、1900年に発売し始めたのが
ボタンダウンシャツ。
それまで襟は糊とアイロンでパリパリに仕上げられていたが、
この襟は柔らかく、日常使いに心地よいため、人気を博した。
フランネルで出来たシャツのこと。
柔らかく、暖かいため、秋冬の服装に使われる。
チェックの柄のものが多い。
フランネルは、紡毛糸という太く短い毛糸を使った柔らかい毛織物。
17世紀、イギリスのウェールズ地方で生まれたとされる。
ウェールズは土壌が貧しく農業の中心は牧畜で、
毛糸の生産が盛んであり、
風が強く雨が降りがちな冬の気候に適した生地としてつくられた。
その後、その耐久性、保温性、作りやすさなどから人気が高まり、
ヨーロッパ中に、そしてその後、アメリカにも
労働者の服、パジャマ、等として広まった。
1950年代になるとスーツの生地としても定着。
また、1990年代には、グランジミュージックとともにフランネルのシャツがもてはやされた。
ロックバンドNirvana(ニルヴァナ)のKurt Cobain(カート・コバーン)などが
着古したフランネルのシャツをまとい、
グランジ・ファッションの流行に火をつけた。
「オックスフォード」生地でつくられたシャツのこと。
オックスフォード生地とは、Basket Weave(斜子織り)の生地で、
生地の織り方に基づく分類。
もともとスコットランドの織物の会社が生地の織り方に応じ、
オックスフォード、ケンブリッジ、イェール、ハーバード、
という4つの有名大学の名前をつけたのが始まり。
このうちの「オックスフォード」が今に残る。
よって、オックスフォード産であったり
オックスフォード大学の学生が着る服、というわけではない。
フォーマルなワイシャツと比べ、
生地が厚めでよりカジュアルに見えるのが特徴。
レディースウェアで、
筒状(チューブTube)となっており、肩を出すタイプのトップスのこと。
イラン人でイスラエル出身のファッションデザイナーElie Tahari(エリー・タハリ)は
1971年にニューヨークに渡ると、
1974年に自らのブランド・店を立ち上げ、
70年代のディスコカルチャーに刺激をうけた服を作った。
縫製工場で間違って作られた筒状の伸び縮みする布が2ドルで売っているのを見つけ、
これは使える、流行る、と目をつけて転売したのが始まり。
パンツ
足元に向かって先が細くなるタイプのパンツのこと。
英語Taper(=テーパー)は、次第に細くなる/細くする、という意味。
パンツ/ズボンの別名。
メンズブランドHAGGARが1938年、
"slack time"(余暇。slackは、ひと休み、息抜き、の意味)に履くパンツとして仕事着と区別してつけた名前が、Slacks。
よって、もともとは、タックなどを入れてゆったりとした作りのパンツを指したが、
言葉が一般化するにつれ、パンツ/ズボン全般に使われるようになった。
おなじみのツイルコットンでできたパンツのこと。
ツイルとは、生地の織り方の一種で、日本語では綾織と訳される。
柔らかさと伸縮性に優れる生地。
ツイル=Twillは、糸を2重にして編むことから、数字のTwoから作られた言葉といわれる。
この生地は19世紀半ばに欧米各国の軍服にも使われるようになった。
特にこのツイルコットンの生地がChinoと呼ばれたのがわかっている最初の記録は
1898年の米西戦争の際のもの。
「チノ」(Chino)はスペイン語でChinese、つまり、中国のもの、という意味。
軍服が中国産のツイルコットン生地で作られていたためこう呼ばれるようになったと思われる。
その後、第二次世界大戦後、アメリカでは元軍人たちが好んでチノパンを着るようになり、
続いてアイビーリーグの大学生の間でも流行り、
一般のファッションの中に浸透した。
クロップドパンツ:
Crop(短く刈る)したパンツ、
つまり、丈が6分~9分ぐらいの半端な長さのパンツのこと。
当初レディースとして発祥したが、
最近はメンズにもクロップドパンツが浸透している。
Cropは、穀物、収穫物という名詞の他、
収穫する、刈り入れる、という動詞で使われ、
写真の切り抜きをCropと呼んだりする。
カプリパンツ:
レディースのクロップドパンツが
現代のファッション史に最初に登場したのは、
デザイナーのソーニャ・デ・レナートが
1948年にカプリパンツを創作したとき。
「カプリ」の名前は、イタリア、ナポリの南にあるカプリ島の名前から。
カプリ島で着られていた、流行っていた、ということではなく、
カプリ島はドイツに住むソーニャ・デ・レナートの憧れのリゾート地であったため、
コレクションを「カプリコレクション」と名付けて、
カプリスカートやカプリブラウスなどを発表。
その流れの中でレディースの最初の丈の短いパンツ(=クロップドパンツ)であるカプリパンツが生まれた。
サブリナパンツ:
カプリパンツは
1954年にオードリー・ヘップバーンが「麗しのサブリナ」で着ている姿で有名となり、
1950年代終わり~1960年代にかけて流行した。
オードリー・ヘップバーンのほか、
ブリジット・バルドー、マリリン・モンローなどの
スター女優たちも愛用した。
映画の名前より、「サブリナ」という名をこのパンツの商品名につけるブランドが出てきて
日本ではサブリナパンツという呼び方が広まった。
英語圏では、カプリパンツと呼ぶ場合が多い。
名前の通り、5つのポケットがついているパンツのこと。
5つとは、前の両サイド、後ろの両サイドに加え、
前の右側のポケットに重なるようについている小さなポケット1つ、
のトータルで5つ。
デニムブランドであるリーバイスLevistraussが、
1873年に発売し始めたモデル501に
懐中時計をしまえるように小さなポケット(Watch Pocket)をつけたのが始まり。
懐中時計が使われなくなってからは、コインポケットとも呼ばれる。
このように、5ポケットパンツは当初デニム製のパンツであったが、
現在では同様の形であれば、チノパン、革製のパンツなど
どのような材質のモノにも名づけられている。
裾がリブになって絞られているタイプのパンツ。
運動するためのスウェットパンツをファッションに取り入れるのが2014年頃に流行り、
一部のブランドが「ジョガーパンツ」という名をつけて
この呼び方が広まった。
当初、高級バスケットシューズを足元に見せておしゃれするのに便利ということで
流行ったといわれる。
素材やつくりは運動用よりもファッション性を出したものが多い。
ジョガー(Jogger)は「ジョギングする人」の意。
運動用のパンツ。
パンツの両脇にストライプの線が入ったものも多い。
アスレジャーファッションの流行の中で普段に着られることも多くなった。
「track suit」(トラックスーツ)は体操着、もしくは、運動用に着られているいわゆるジャージのこと。
トラックパンツとは、その上下のジャージのうち、パンツのみを指した用語。
ひざ丈ぐらいのやや細めのパンツのこと。
バミューダ諸島は、イギリス海軍にとって大西洋において重要な位置にあり、
1816年にはこの地域の本部が置かれた場所。
ここで喫茶店を営んでいたNathanial Coxonは1914年、
お店のスタッフが暑い職場環境の中でも心地よく働ける制服を求め、
かつ、安く仕入れられるよう、
イギリス海軍が当時はいていた長いパンツの膝から下を切ったものを採用した。
その後、イギリス海軍もこのスタイルを取り入れ、
次第にファッション界にも浸透していった。
ゆったり目のつくりのパンツで、
カーゴポケットと呼ばれるマチ付きのポケットが1つ以上ついたもの。
従来は丈夫な材質で出来たものだったが、
昨今はありとあらゆる素材でできたカーゴパンツが出ている。
カーゴパンツを最初に開発したのはイギリス軍(1938年)だが、
さらにその機能性を高めたのは、アメリカ軍。
第二次世界大戦下、パラシュート部隊の隊員が各種の武装道具や食料を入れるため、
ポケットを充実させた。
軍隊用の服だったカーゴパンツがファッションシーンで注目されるようになったのは、
90年代半ば~後半、ヒップホップミュージシャンがはき始めてから。
ゆったりとしたシルエットのパンツ。
特に、膝上が太く、股下が垂れ下がったものも多い。
サルエルとは、アルファベットではSirwal/Saroual/Sarouel/Serouel等と書き、
もともとはペルシャ語でパンツを意味する語。
イスラム圏やインド、タイ等では暑さをしのぐため、
古くからゆったりとした形のパンツがはかれてきた。
現代の英語圏のファッション用語としてはハーレムパンツとも呼ばれている。
フランス植民地だったアルジェリアでは、
現地のイスラム教徒の服装の影響を受け、
フランス軍の兵士の軍服にはサルエルパンツが採用された。
その後は、ヨーロッパやアメリカで
先進的な女性がスカートから解放するパンツとして取り入れたりした後、
ファッションデザイナーのポール・ポワレが
本格的に自らのコレクションのデザインに反映させた。
そして1960-70年代のヒッピー文化の中で
エスニックファッションが注目されるようになったのち、
1980年代、ラッパーのMC Hammerがこの形のパンツをはいて踊ると
世間の注目を浴びることになる。
その後は、ほかのファッションアイテムと同様、
流行り廃りを繰り返している。
裾がスカートのように広がったパンツのこと。
この形の服は「キュロット(culotte)」として1911年以降、何回か近現代のファッション史上に登場していたが、
1960年代後半~1970年代にかけてのヒッピーカルチャーのもと、
ボヘミアンファッションやBoHoスタイルのアイテムとして、
「ガウチョ」という名で取り上げられるようになった。
ガウチョ(Gaucho)は、
スペイン人と南米の先住民との混血の人々で、
牧畜を主に生計を立てていた人たちのこと。
ヒッピーはエスニックな要素を好み、
ポンチョやタイダイTシャツや農民風のブラウス、
インドや先住民族の柄などをファッションに取り入れていった。
ガウチョが着ていたボトムスは
キュロットと同じ、裾が広がる形のパンツであり、
ガウチョパンツと呼ばれるようになった。
日本では、このタイプのボトムスはかつてキュロットと呼ばれていたが、
2013-15年ぐらいの流行の際は、ガウチョパンツとして流通した。
なお、1970年代になると、ほぼ同じ形であるものの
よりフレアが広がった形のパンツが「パラッツォパンツ(Palazzo Pants)」として流行。
パラッツォが宮殿を意味することから、
ギリシャ時代の衣装のようによりエレガントで高級なイメージとなるよう、
この名が使われたと思われる。
こちらは日本では2017年ぐらいからリバイバルで出てきた。
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